未だ見ぬ明日に

ASIAN KUNG-FU GENERATION 未だ見ぬ明日に歌詞
1.脈打つ生命

作詞:後籐正文
作曲:後籐正文

時代を貫いて響くもの
潛むインサイド
放つー切

君はなくす
いつかなくす
泡のような
そんな夜に笑く花
自分消して
ステンレス製膜のような
傷ひとつ拒むように
慾望
爪先燈す今日の火
天道 開くのをただ待っている
たかが物質
されど物質
僕もいつか夢のように散るなら
今を生きて
血を流して淚枯れようが
またひとつ刻むように

脈打つ生命のビート

刺立つ心に響く鼓動
君のインサイド 浮かぶ正體
夜を溶かしてしまう程の鈍い痛み
消えるまで無限に生を刻む

ただ雲を摑むような
絕望 否 まだ折れてないだろう

何を紡いで行くのだろう
朽ちて果てるなら ただそれまで
時代を貫いて響くもの
潛むインサイド
放つー切
全てを包んでしまう程の白い光
探しては永遠に宙を舞う...


2.サイエンスフィクション

作詞:後籐正文
作曲:後籐正文/山田貴洋

深夜のテレビ映畫では
ハリボテだけのサイエンス·フィクション
評論家先生の評價では
「取るに足りないゴミ屑」

イビツなスピードで解ける世界
僕らを何處かへ
連れ出すためのメッセージ
合間のテレビCMでは
ハリボテ以下のサイエンス·フィクション

現實と非現實の隙間を縫い飛ぶような
想像を
その愛情を
それだけが打ち拔く 僕を

イビツなスピードで解ける世界
僕らを何處かへ
連れ出すためのメッセージ
現代を映す想像には
ハリボテのようなサイエンス·フィクション


3.ムスタング

作詞:後籐正文
作曲:後籐正文/山田貴洋

偽りはない 虛飾などない
もともとはそんな風景畫
繪筆を使い書き足す未來
僕らが世界を污す

彩りのない あまりに淡い
意識にはそんな情景が
忘れられない いつかの誓い
それすら途絕えて消える
頰を撫でるような霧雨も
強かに日々を流す

君は誰だい
ガリレオ·ガリレイ?
誰も描けない風景畫
何が正しい 何が悲しい
僕らが世界を污す

偽りはない 虛飾などない
そんな冗談は言うまいが
誰にも言えない いつかの誓い
それだけが僕の誇り
鮮やかな君の面影も
僕は見失うかな
窗を叩くような泣き蟲の
梅雨空が日々を流す
嗚呼…なくす何かを
ほら 喪失は今にも
口を開けて僕を飲み迂んで
濱邊で波がさらった貝殼
海の底には
想いが降り積もっているんだ

偽りはない 虛飾などない
もともとはそんな風景畫
忘れられない 君との誓い
それだけが僕の誇り
心映すような五月雨も
いつかは泣き止むかな
頰を撫でるような霧雨が
強かに日々を流す


4.深呼吸

作詞:後籐正文
作曲:後籐正文

響く雷鳴
インドア
二秒前の靜かな光

「どんな運命?」
「本當は…」
そんな他人任せの台詞

いつか無くなってしまうのが怖いな
逃れられはしないのか
ー瞬さ 僕らの命など
終演のベルが鳴って
幕は閉じるのだろう
ー瞬の 僕らの美しさを
此處に刻むように
誰よりも深い呼吸を

いつか無くなってしまうのが怖いな
逃れられはしないのか

ー瞬さ 僕らの命など
出發のベルが鳴って
ドアは閉じるのだろう
消えぬ僕らの醜さも
此處に刻むように
誰よりも深い呼吸を


5.融雪

作詞:後籐正文
作曲:後籐正文/喜多建介

心凍てつく日にも
夜明けの遠い夜でも
震える兩の手
それでも朝陽を待つ
溜め息混じる繪にも
淚に暮れるひとにも
吹き迂むようにして
訪れる春を待つ
雪が今日 降り止んだ
白い地面に
もう這い出して良いかな
だけど遠くのほうで誰かの聲
「まだダメ」だって聞こえるよ
僕は何て言って返そう

雪解けは間近だ
君にも
吹き迂むようにして
差し伸べるようにして
雪が今日 溶け出して緩む地面に
もう這い出して良いかな
だけど遠くのほうで誰かの聲
「まだダメ」だって聞こえるよ
僕は何て言って
どんな聲で返そう

君にも


6.未だ見ぬ明日に

作詞:後籐正文
作曲:後籐正文

風薰る真夏の藍染め
溶かすように淚を數滴
タイダイに成り代わって
滲んだ僕らさ
入道雲 空に挨拶
見上げれば淚が數滴
マイマイに成り代わって
殼から這い出だそう
淡い夢 喪失の地平
廣い世界
置いてきぼりさ いつでも
大袈裟なニュースもいつか
消えてしまうだろう
そうさ 公轉の合間に散り散りになる
現在 此處に在る僕らを
そうだ 未だ見ぬ明日を
どんな悲しい最期が
待ち受けていようとも
それを「希望」と呼ぼう

西日差す部屋の隅っこに
クシャクシャに丸めたダイアリー
橙色に染まって 寂しくなったら
真っ白なページの最後を
破いて作った飛行機を
再會を誓い合って
大空へ飛ばそう
淡い夢 喪失の地平
廣い世界
置いてきぼりさ いつでも
大袈裟に言うなら
天の壯大な銀河も
膨張 收縮の合間に
塵のようになる
心 切り賣りの對價や
君の污れたプライドで
どんな大きな成果を
積み重ねようとも
それが何になろう

タイダイに成り代わって
滲んだ僕らは
マイマイに成り代わって
殼から這い出そう
大袈裟なニュースもいつか
消えてしまうだろう
そうさ 公轉の合間に散り散りになる
現在 此處に在る僕らを
そうだ 未だ見ぬ明日を
どんな悲しい最期が
待ち受けていようとも
それを「希望」と呼ぼう